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「冬依がアリスだろう。秋がチェシャ猫。そんで俺がいかれ帽子屋ね」
夏樹の紹介に、いかれ具合がぴったりだと、思わず納得しかけたが、
「で、鈴音が三月ウサギな」
と改めて教えられて、再び視線を向けてしまう。
鈴音のバニーガール姿。
三月ウサギって、こんなんだっけ?
耳もちゃんとついていてウサギには違いないが、でもラスベガスにいるようなバニーガールとは少し違い、上には長袖の燕尾ジャケットを着ている。
首の蝶ネクタイ付きのチョーカーも、寂しい胸元をカバー出来る、少し大きめの優れものだ。
気持ち露出は抑えられているが、それでも、ジャケットの裾からはむっちりした太ももが覗いていて、
『……いや、これはなかなか……』
思わず見入ってしまった。
すると、
「春さんのエッチ」
上目遣いの鈴音に叱られる。
「……あ、ごめん」
慌てて視線を外すと、
「いーえ」
怒りはしたものの、あまり気にした様子もなく、鈴音はクルリとUターンして、弟たちの方へ戻っていく。
「さ、冬依くん、お茶のおかわり淹れるわね」
足元はファーがついたルームシューズ。
そしてこっちを向いた鈴音のお尻には、白くて丸い尻尾がぴょこぴょこと揺れていた。
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