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「おーおー、相変わらずいい迫力してるねぇ、アキは」
秋哉の机の前にやってきたのは、数少ない親友と呼べる相手のテッペーだ。
テッペーは、
「ただでさえ美人さんなのに、怒るとその迫力が増すってんだから、アキの顔は最強だよな」
「最強ってなんだよ。人の顔を歩く暴力みたいに」
眉間に刻まれたシワをつんつん突っつくテッペーを、秋哉は邪魔くさそうに振り払う。
「男に顔なんか関係あるか」
しかしテッペーは、邪険にされても一向に気にした風もなく、
「そう乱暴だから、女の子に逃げられるんだぜ」
カラカラ笑って、秋哉をからかった。
秋哉はぶすっと頬をふくらます。
「なあ」
「ん?」
「今日あたりに、3年がオレに因縁つけてくるって噂、本当なのかよ? 今朝からオレ、知らねー女にばっか声かけられるぞ」
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