バレンタイン編

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とたん、秋哉は弾けるように顔をあげる。 「触ってんじゃねーよ!」 頬が真っ赤になっている。 テッペーは、 「へぇー」 ニヤリと笑う。 「アキお前、髪が性感帯なのか? なかなかいい感度してるな」 ガタンと音がして、秋哉の座っていた椅子がひっくり返った。 「バカかテメー、なに言ってんだ!」 あきらかに動揺している。 秋哉の怒っている顔はキレイだが、慌てている顔はめちゃくちゃ可愛い。 思わず、 「ふふふ」 笑ってしまうテッペーに、秋哉は、 「気持ちわりぃこと言ってんじゃねーよ。水ぶっかけて頭冷やしてやろーかっ」 地団駄を踏むみたいに、足で床を踏み鳴らしている。 「……」 頬を上気させてふうふういう秋哉に、テッペーは、 「そんな照れんなよ」 「照れるかバカ!」
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