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娘さんは学校を休学して2年程病院で診療を受け、その後久手家が探しだした、男性教師が1人もいない全寮制の女子高に転入。
高校を卒業する頃には、女性が近くにいる時だけだが、男性が近寄ってもパニックを起こさなくなる。
久手家はそんな彼女に、SPから引き抜いた元女性警察官2人を付き添わせ、彼女は大学に進学。
大学3年になる頃には、女性が近くにいなくても親しい男性なら、近寄ってもパニックにならなくなった。
しかし大学4年になった春、彼女と久手家の者達は頭を抱える事になる。
来年社会人になれば、付き添いが傍にいる事は不可能であり、久手財閥傘下の会社に入社しても、全く男性と接点が無い部署なんて無い。
旦那様を始め久手家の者達と娘さんが話し込んでいる所に坊ちゃまが現れ、娘さんに坊ちゃまが結婚を申し込んだ。
最初彼女はその申し出に対し、未だに男性恐怖症が完治しておらず、結婚しても坊ちゃまを受け入れる事が出来ないからと拒否する。
坊ちゃまがそれに対して言った言葉は、忘れようたって忘れられない。
「俺はあなたと一緒に居たいのです。
抱き合う事が出来なくても良い。
同じ空間で息をして話し、暮らしたい。
あなたと一緒にいると落ち着くのです。
お願いします。
結婚してください」
その言葉を聞いて彼女は、小さな声で「はい」と返事を返した。
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