第1章 始まり

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「ん...」  意識が覚醒する。その後、思わずあくびが出る。周りを見てみるとテントから光が漏れていた。 「あれ、いつの間にか眠っちゃったのかな。...あ! え?」  1回目の驚きは、右下の所に未だにくじを引きますかというウィンドウと、自分のステータスが表示されていたためだ。しかし、2回目の困惑は違う。それは、表示されていた魔力が全快していたのと右に良く分からないものがついていたためである。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 名前 平和 要 種族:人族ホモ・サピエンス 年齢:16 職業:平和導師 lv.1 体力:14/14 魔力:12/12??0.2/h 筋力:14 防御:12 魔功:12 魔防:12 俊敏:12 器用:12 SP:鑑定lv.1[97/100],家生成lv.1[67/100],テイクオーバー、不老 スキル:異世界総言語、長剣術lv.2[47/400]? 称号:平和導師の証、異世界人 経験値:768/1000?PP:1?     閉じる  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 「なんだこれ? こんなの見たことが無いな。ああ、もう訳の分からないことだらけだ。情報が欲しいよ」  俺は余りにも訳が分からな過ぎて憂鬱になってしまった。本当にこの世界についてほとんど何も分かっていない。知っているのは本当にごく一部のみ。そもそも異世界の人どこだよ! 異世界では定番の魔物っぽいのがそんなにいないのが嬉しいことだな。 「よし、まずは...そうか。このくじをどうするか決めてなかったんだよな。でも、悩んでても特に案なんて出そうにないしこんなところで立ち往生しているくらいなら外の探検の続きをすべきだよな」  自分の意志で決定した。 (まずはこのテントの処理が分からないな。よく考えてみたらテントの片づけなんてキャンプしたときに親がしているのを遠くから見ていただけなのだけれど、ああ、後先考えずにいると...) 「勝手に片付いてくれればいいのに」  そう言った瞬間、いや、これは思った瞬間なのだろうか。俺はテントの中にいたはずなのにいつの間にか外にいた。 「あれ? テントどこ行ったんだ? いや、テントが歩くわけないし。あれ、本当にどこ行ったんだ?」  周りを見てみると、昨日大変処理に困っていた瓦礫の塊も元からそこには何にもなかったかのようにきれいさっぱり消えている。何が原因で...そう考えたとたんに直ぐに頭に出てきた。
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