第2滅「ようこそ僕の家へ」

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「洋食のデザートとかも作れる?」 苺はウキウキしながら青年に尋ねる。 『若い頃は、三ツ星ホテルでシェフやってたしな。勿論、和・洋・中は完璧だぜ!!』 得意気に青年は鼻を鳴らした。 「やったー!!じゃあ宜しく!!」 ノリノリで苺は満足そうに喜ぶ。 「ちいっ、この甘味大魔人が…」 「何か言った?」 「別に」 杏は舌打ちし、苺は目を細め杏に聞き、めんどくさそうに杏は顔を背けた。 「俺は長峰凌!!享年28だ!!宜しくな!!」 「辻岡杏。享年18だ」 「はいはい!!俺は清水苺!!享年18だよ!!」 「僕は乱咲桜梨と申します。ようこそ、僕の家へ」 和気藹々と四人は自己紹介をして、家に入って行くのだった。 『家は此処か…廃神社兼住宅…廃墟に見えたが…人が住んでるんだな…』 少年は、四人の後ろ姿を見詰め頷く。 『慎也達に伝えましょう。あの人を見付けたとね…今日は賑やかな夜になりますよ』 『我が四天王の吉田稔麿が…新撰組の沖田と原田と共に…あの人を独り占めにしているとね…これは由々しき事態です』 静かに怒りを堪えながら、隣の少年は冷たい眼差しを杏の後ろ姿に向ける。 『…慎也は荒れるな…』 頭痛を感じながら、少年は溜め息をつく。 そして二人は一瞬で消え去った。
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