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「上手くまけましたかね」 辺りを警戒しながら柳が言う。奴ら独特の足音は聞こえない。逃げ切ったと言っていいだろう。 「今年も始まったしまいましたね」 「ああ。そうだな」 「今日一日無事に生き残れるでしょうか」 「生き残れるかじゃない。生き残るんだ柳」 「そうですね」 そうだ。俺たちは生き残らなければならない。捕まるわけには行かないのだ。 あの茶色い物体生物。 チョコレートに。
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