転校生は突然に

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転校生は突然に

俺は矢島大輔。 高校1年。 中学校とは一味違う夏休みが終わった初日。 絶賛無気力中。 そんな俺の耳に友人からの朗報が。 「なんと…今日から、転校生が来る!しかも女子!2人!」 一瞬目を見開いてしまう。 それを見た友人がニタリと笑ったのを見て、悔しい気持ちになる。 「それで?」 「それでだな。大輔、じゃんけんするぞ」 「は?」 「ジャーンケーン」 「ちょ…」 突然の情報と提案に困惑中の俺に、友人はジャンケンの合図をだした。 俺は慌ててグーを出す。相手はパー。 「おっしゃ!じゃあお前が先に転校生に話しかけろ。俺はその後で話しかける。出来なかったらジュースおごりな」 「は!?待てこら!」 「おーい、席につけ。夏休み気分は終わりだ」 勝手に約束を決められ、逃走した友人。 追いかけようと立ち上がった所で担任が来た。 タイミングよすぎだろ。 後で殴ることを心に決め、HRを聞く。 今日のクラスは、夏休み明けだという事を考慮してもいくらか騒がしい気がする。 まぁ、理由はアレだろうな。 「…えー、これで連絡は終わりだ。それと、耳に入ってるやつもいるだろうが、このクラスに2人転校生が来る」 「「「「おおー!」」」」 クラスがどよめく。 てか、1クラスに2人とかどれだけ転校生来るんだよ。 ブームか? 「ほら、静かにしろ。じゃあ2人、入って」 先生の合図でクラスは静まり、転校生達が入ってくる。 「「「「おぉ…」」」」 男女共に再び感嘆の声が上がる。 それもそのはず。 入ってきた転校生が2人とも美少女だったから。
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