第一章 『生存本能』

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静まり返ったキャンプシップ内…たった二人っきりでいる空間。この静寂すらも、俺の理性をすり減らしていく。 無防備に…何の警戒心もなく、俺に背後を見せ続けながら、全身の水分を弾くことに集中しているフリエラに、俺は気配をかき消し、足音を立てること無く近づいていく。 自分自身興奮状態になって感覚が増しているのか、近づいた瞬間…フリエラの、柔らかな女の匂いが鼻をつく。 限界だった。 フリエラの得物であるパルチザンは、既にシップ内の隅っこに立てかけてある。手にしているアサルトライフルに安全装置をかけ、マガジンを引っこ抜いて腰にあるポーチにしまい込み、コッキングレバーを引いて銃身内に残った1発すらも排出したあと、無造作に投げ捨てる。 ガシャン!とシップ内の静寂を破る大きな物音に、反射的にフリエラが振り向こうとしたが、そうする前に、俺は背後からいち早くフリエラの口を片手で抑えこみ、もう片方の腕で、ガードウイング越しに胸を力強く揉みしだいた。 『ン!?…フゥ、ン!』 当然突然の行為に驚いたような息遣いと反応をするが、俺は更に続けて首筋辺りに軽く吸い付くようにキスをして、うなじのラインに付着した雨の水滴を舐めとるように舌でなぞる。 『ンン!フゥ、フゥ!』 少し手をばたつかせて、細やかな抵抗をするが、最初とちがって明らかに熱のこもった…艶めいた吐息と声の出し方。もう一度同じ場所にキスをしながら、今度は耳の裏辺りを舌を這わせ、胸を揉みしだく手にも更に力を込める。 緊張で体が強張って、一瞬抵抗するような素振りを見せたが、少し続けていると、次第に緊張もとけてきたのか、俺に身を任せるようになり、与えられる快楽に浸るかのように小さく目を閉じている。 『…ハァ、ハァ』 それを見計らって、口を抑えていた手を緩めて開放してやると、息苦しそうに、熱のこもった呼吸を繰り返す。口を抑えていた腕を、今度は腰の方へと持っていき、胸を揉む手はそのままに、フリエラと更に密着するようにこっちに引き寄せる。 『…ッン。い、いきなり…ンン!』 耳まで既に真っ赤にしながら、突然の行為に不満を漏らそうとするが、すかさず胸を揉みしだく手をフリエラの顎元に持っていって、こちらに顔をむけさせ、背後から唇を奪ってやる。
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