第1章

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 「こんな可愛いハイヒールを履かせてもらって、四足で歩いてなんて、いらられないわ。  「そういうモノ?」  「うれしくて、立ち上がっちゃった。ミキコちゃん、ありがとう。」  「どういたしまして…それで、立てちゃうモノ?」  学校から帰って来ても、やっぱりミウは二足歩行している。  「ママー、ミウに変わった事は無かった?」  「無いわよ。あの赤い靴を脱がそうとしたら、イヤがって逃げて行ったわ。歩き難くないのかしら」  「あのハイヒール、お気に入りみたいよ。」  母の前では、ご飯も四足で食べて、何時ものミウのフリをしていたらしい。  私の部屋では、ミウがいそいそと片付けをしていた。
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