今年最初のキスとハグを

12/20
前へ
/326ページ
次へ
「もう忘れよう」 「翔……」 「昴って、男を落とす才能があるのかもしれない。 それも無意識に……」 昴の幼馴染の鈴木太一もそうだったし。 俺も、今村も。 そして、誠哉も……。 「昴のそばにいる男は、みんな昴の魅力にやられちまうんだよ。 きっと一番悪いのは昴。 アイツが可愛すぎるのがいけないんだ」 マジで昴は、ノンケキラーなんじゃないのか? 男だとわかっていても、その魅力に取りつかれてしまう。 俺の言葉に、誠哉がクスリと笑う。 「お前、自分の恋人にひどい言いようだな」 「だな」 誠哉が笑うから、俺も笑った。 マジで俺の恋人は、最強に可愛くて。 最強の小悪魔だ。 そう思えば。 全てのことは水に流せる。 逆にそう思うしか。 親友の裏切り行為を、許せそうにないから……。
/326ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1066人が本棚に入れています
本棚に追加