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「確かにすげーショックだったし、ビックリしたし、混乱もしたけど。
あれは事故だったんだと思うことしたんだ」
「事故……?」
「昴があまりに可愛いから。
あのクールな誠哉でも、ついムラムラしてしまったとさ。
まぁ、そういう感じ?」
ムラムラって、何?
意味がよくわからないんだけど。
「誠哉がさ、ごめんって言ってたよ。
悪かったって伝えてくれって」
「田中君が?」
僕の問いに、翔がゆっくりと頷く。
「もしお前さえ迷惑じゃなければ、これからも以前と同じように接して欲しいんだって。
どうする?」
「えぇっ」
そ、そんなの……。
「そんなの、もちろんだよ。
僕は何も変わらないよ」
どうして田中君が僕にあんなことをしたのかはよくわからないけど。
以前と変わらず友達でいてくれるなら、僕もやっぱり嬉しいし。
「じゃあ、もうこの話はおしまい。な?
お互いモヤモヤした気持ちのまま、新年を迎えたくなかったから。
昴に直接伝えられて良かった」
「そうなんだ……。
ありがとう……」
だからこんな時間にわざわざ来てくれたんだね。
僕を安心させるために……。
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