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翔が身体を前後に揺らす。
それと共鳴するみたいに、僕の身体もゆらゆらと揺れる。
痛みの奥に僅かに感じる快感。
次第にそれは痛みを上回り。
今までに感じたこともない快楽へと変わる。
「昴の中、すげー熱い……」
僕らが重なっている場所から、規則的なリズムを刻む水音が鳴り響く。
そのリズムに合わせるように、翔の熱い息が漏れる。
「ごめん、昴。
俺……、あんま、持たないかも……」
せつなく息を吐きながら、今までに見せたこともないような色っぽい顔をする翔。
そんな翔を見ながら、僕はにっこりと笑った。
「嬉しい……。翔も感じてくれてるんだね……」
僕に与えるばっかりで、翔はしんどい思いしかしてないんじゃないか……とか。
女の子との時のようには、感じていないんじゃないか……とか。
快楽に溺れながらも、頭の片隅で心配になる自分がいたから。
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