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俺があの日、どれほど昴に会いたかったか。
あの文化祭の日以来触れてなくて、今夜こそ一つになれると思ってた。
寒いなか長時間待たせてしまったから。
公園に着いたら、思いっきり昴を抱きしめて。
熱く甘いキスを交わすつもりでいたのに。
公園に着いたら、なぜか昴は誠哉とキスをしていた。
なんで俺じゃなく、他の男と……?
しかもその相手が、自分の親友だなんて。
それがどれだけ俺に衝撃を与えたか、わからないお前じゃないはずだ。
「翔……、ごめん……っ」
誠哉は深く頭を下げた。
「言い訳なんか何もしない。
お前の気が済むまで、どんな罰でも受けるから。
だから、俺を許して欲しい」
なぜ……。
なんでお前のそんな姿を、俺が見なくちゃいけないんだ。
顔も上げずに、必死に謝る親友の姿なんか。
見たいわけ、ないじゃないか……。
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