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そう、奴は怪物などではない。あの威厳に満ちた姿、奴は王だ人間以外の全ての「生きとし生けるものの王」なのだ。
奴は僕に近づきある言葉を言った。その言葉を聞いたとき僕は生まれて初めて失神を経験した。
なので、その後何が起こったのかは僕には分からない。聞いた話によると、いつになっても帰ってこない僕たちを心配した現地の住民がジャングルを捜索したところ、血まみれで放心状態の僕を見つけ、保護してくれたらしい。
付添人の男は見つからず彼の物と思われる右手の人差指と小指だけがこの世に残った。
それ以外の者は何一つ残さずこの世から去った。
また、小石の神殿も消えていたらしい。がそれを聞いた時の僕の安堵の情はすさまじいものだった。
この事件の後僕はアフリカから帰国したのだが帰国してからは毎晩毎晩悪夢に襲われることになったのだ。
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