第10話  椿、散花

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「志津音…愛してる…」  男は極上の快楽に酔いつつ、女に愛を囁く。 「あっ、あっ、あん、あぁサマエル、あっ、私も…あっ」  女もまた、快楽に酔いしれつつ、男の愛に答える。女は今、病室の窓辺に両手をつき、尻を突き出すようにして男に貫かれていた。まるで獣のように激しく交わる。  男が死神の仕事で離れる時は、女は極力眠って体を休めるように努めた。少しでも命を長らえ、愛する男と繋がっていられるように。男もまた、死神の仕事をなるべく早く終わらせ、少しでも早く女の元へと戻った。  そしてすぐに体を繋ぎ、互いに快楽と愛を交わし合った。女はもう、男に触れられるだけ子宮が熱くなり、蜜が溢れ、花芯がひくつき、花びらが蠢いて腰が自然に動いてしまうのだ。男もまた、女の事を想うだけで下半身が熱く、大きくそそり立つのだった。そんな男のモノを、女は嬉しそうに頬張る。自分を最高の快楽へと導いてくれるのだ。女はソレが愛しくて仕方がなかった。  永久の別れの時間が、刻一刻と近づいていた。 「あん、あっ、あっあん…」  男は女の乳房を両手で揉みしだき、女とキスを交わす。女は男の首に両手を巻き付け、激しく腰を振る。男はベッドのヘリに腰掛け、向かい合うように、女は男の膝に乗り、体を繋いでいた。男と密着出来、自分が好きに動けるので女はこの体位が好きだった。
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