似た者同士が解く呪い
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「けっこう降ったね」 玄関を開けると、夕方から降り始めた雪が、路面にうっすら積もっている。 「やっぱり家まで送って」 傘と自転車で両手を塞いだ姿が心配で、僕は口を開くけど。 「ご両親が、許さないでしょ」 諭すように、優しく璃子さんは微笑んだ。 「傘ありがと。またね、綾人君」 「また水曜日に、璃子さん」 滑る道を、傘を差しながら自転車を押して帰る璃子さん。 彼女がもう一度家にやってくることはなかった。
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