第6章

17/35
前へ
/392ページ
次へ
そして、始まった………3年生にとって最後の夏。 去年に引き続き、目標は全国大会出場。 私はレギュラーメンバーと共にベンチに入る。 「ハル先輩!!!これ………救急箱!!私、スタンドに持ってっちゃってました。すみません」 パタパタと走り寄ってきた1年生のマネージャー。 「あっ、ありがと スズちゃん……ごめん、私全然気付いてなかった」 「ハル先輩、緊張してます???………はい、落ち着いて…………深呼吸………ハァァァ……スゥゥゥ……ハァァァ……スゥゥゥ………」 肩に両手を置かれ、向き合いながら深呼吸を始めるスズちゃんにつられ一緒に深呼吸をした。 とっても元気いっぱいのスズちゃん。 今年もミーちゃんとスズちゃんと私……3人のマネージャーは仲良くやっている。 「イッチー、ちゃんと気合いいれてね!!!」 「わかってる」 「いい!?ハル先輩のこと、ドキドキハラハラさせないでよ!!」 1年生でベンチ入りをはたしたイッチーに気合いをかけるスズちゃん。 「分かったって!!!………ほら、救急箱置いたら早くスタンドに行けって」
/392ページ

最初のコメントを投稿しよう!

72人が本棚に入れています
本棚に追加