第6章

20/35
前へ
/392ページ
次へ
マウンドに上がったカズくんは………落ち着いていた。 試合慣れしたのか、ミーちゃんパワーなのかは分からないが………去年より、かなり成長している。 「ナイスピッチング!!」 ベンチに戻ってきたカズくんに右手を出した。 “パチン” カズくんの右手と私の右手からいい音が鳴った。 タオルで顔を拭きながらベンチに座ったカズくん。 「スタンドも暑いだろうから………最小限で試合終わんなきゃな」 ボソッと呟いたカズくん。 「だってさ…………スタンドからの先輩たちの顔が…………そう言ってる(笑)」 あーちゃんやコウ先輩……私たちが1年の頃の3年生。 そして、ソウタ先輩やタク先輩……私たちの1つ上の先輩たちも応援に来てくれていた。 「あのメンバーみんなにそんな顔されたら………そうするしかないね、カズくん(笑)」
/392ページ

最初のコメントを投稿しよう!

72人が本棚に入れています
本棚に追加