第6章

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5回を終え、6点リードしたところで監督が言った。 「次の回から、行くぞ」 ブルペンから戻ってきたイッチーに向かって。 「はいっ」 そしてなぜか私の側に座るイッチー。 「イッチー、大丈夫……5点までなら取られていいから」 イッチーに向けて言葉を発した。 「そうそう、5点までならオッケー………それに打たれたら、全部ケンのリードのせいにしとけ(笑)」 カズくんが笑いながら言い放った。 「うげー、俺のせいかよー」 キャッチャーのケンちゃんからのブーイング。 「ケン先輩………よろしくお願いします」 「ケンケンコンビでバシッとしめますか!!!」 イッチーの名前は………橙田 健一(トウダ ケンイチ) そして、ケンちゃんは………紅田 剣(コウダ ケン) ケンちゃんがすでに“ケン”呼びされていたので、イッチーはケンイチの“イチ”呼びになり………イッチーになったのだ。
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