シスコン兄の妹と彼

第７章

残された俺とハルちゃん。

目が合ったハルちゃんは、首を傾げた。

「………全然わかってないみたいだね、ハルちゃん」

思わず、苦笑いを浮かべてしまう。

「何が？？？」

「………んー…………イッチーの名誉のため、俺の口からは言えない………………まぁ、ハルちゃんはそのままでいいんだよ…………」

なんにもわかっていないハルちゃんに言う。

「だから、いいのハルちゃんは……………そのままでいてあげて」

くしゃりと頭を撫でて誤魔化した。

出来ることなら……………ハルちゃんに教えたくなかった…………イッチーのハルちゃんに対する気持ち。

俺って…………ズルいかも。