シスコン兄の妹と彼

第７章

このままイッチーでいっていいんじゃない！？
そんな風に思っていた。
点数を取られた訳じゃない。調子が悪い訳じゃない。
ただ、うちのチームが点をとれていないだけ。

でも、去年と同様…………６回からイッチーに代わり、マウンドにカズが上がった。

３年生に締めて欲しいんだ、きっと。

カズとグローブを合わせ、イッチーはベンチに下がった。

「カズー、落ち着いていけー」

ちらっとスタンドを見てカズは頷いた。

その後……………本部席に目線を移す。
アナウンスをしているミーちゃんに向けてだろう。

ほんと、俺とおんなじ。