第10章

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ハル1人がいるだけで、キッチンは賑やかになっていた。 「ほらほら、ふーちゃん………お肉ひっくり返さなきゃ」 言われた通りにお肉をくるんと回転させた。 「もう揚がってるから……焦げちゃう!!!」 隣に立って、ずーっと指示していたハル。 「ハル………味見必要じゃない!?」 言うより早く、アキがパクっと口に入れた。 「あちっ、アチチチチ」 ハフハフしながらアキが食べていた。 「あー、もうあーちゃん」 そう言い、ハルは出来立てのお肉を半分にし……… 「はい、ふーちゃん………味見(笑)」 と一切れ俺に寄越した…………いわゆる“あーん”の状態で!!!! しかも、熱いからハルがふうふうしてくれた!!! パクっと口に入れた俺。 「うまい」 「あーあ、フユ兄…………顔が変態」 なんて呟いてたアキのことは放っておこう。
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