第3章

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見ているこっちが恥ずかしくなるくらいの満面の笑みでハルの作った弁当に食らい付くソウタ。 どんだけ好きなんだよ(苦笑) しかたがないから、ソウタが寄越した焼き肉大盛定食に箸をつけ始めた。 「あっ、ソウタ………いたいた!!おーい、こっち…………ってか、何1人で食い始めてんだよ」 ソウタの隣に自分の定食を置いた………確かサクラだったっけ!? 後ろの友だちにソウタの存在を知らせながら、弁当を夢中で食ってるソウタを呆れた顔で見ていた。 サクラの呼びかけにヨウともう1人……ソウタの向かいに座った。 「ちわーっす、アキ先輩」 ヨウのそんなゆるい挨拶に他の2人も俺に頭を下げた。 「あれ!?ソウタ………今日弁当???さっき定食買ってなかった??」 ヨウの問いかけに答えることなく、ごはんを口に詰め込んだソウタ。 そして、そのまま喋りだした。 「ふぁうひゃんの」 何を言ってるのかすら分からん。 ごはん口に入れる前に喋れよ!!! たぶん“ハルちゃんの”って言ったんだろうな(笑) ほら、他の3人も不思議顔。 だから、ソウタの代わりに答えてやった。 「俺のハル弁当………奪われた」
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