第4章

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「……………って言うかさぁ……………ハル、出来ちゃうようなこと……………してねぇよな!?」 ふと心の中をどす黒い闇が迫ってくるような気がした。 「なぁ、アキ…………まさか、まさか………まさか、俺のハルに限って………そんなことはしてねーよな!?」 アキの肩を掴み、アキの頭がガクガクするほど揺すった。 「ふっ、フユ兄!!!」 堪らずといった顔でアキが俺の腕を掴んだ。 「なぁ、アキ…………なんか聞いてねーのか!?ハルからでもソウタからでも」 アキは首を横に振る。 「…………フユ兄はさ………“俺、今日彼女とヤっちゃったよ”なんてハルに報告するか??」 今度は俺が首を振る。 「………だろ!?兄弟でそんなこと言うわけないだろ!?ましてやハルは女だし………つまり、ハルとソウタしかほんとのことはわかんねーんだよっ」 ハルが……………ハルが……………ハルが大人の階段をのぼってるかもしれないなんて………… 考えたくない。
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