第5章

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「私だって彼と同棲したい………そんな風に憧れることは悪い??」 俺と同棲したいのか、同棲に憧れているだけなのか分からない。 「………だから、今の俺には無理だって」 何を言っても聞いてくれない。 「そんなに家族が大事??彼女より??」 「家族は家族で大事だし…………彼女は彼女で大事だけど」 それって、決められない順位じゃないのか!? 「じゃあ、もういい!!!別れよ」 「分かった」 本音を言えば……………ホッとした。 彼女には悪いけど………きっと俺との考えはいつまでも交わらないだろう。 電話を切り、スーツのポケットに入れ………ふと顔を上げた。
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