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それからは静かに話を聞いていると、どうも明日から授業が始まるようで、各自用意を怠るなというものだった。
それから、これからの学園生活のあれやこれや。高等部生になったからには自覚を持ってうんたらかんたら。
正直言ってつまんない内容ばっかりだったから、軽く聞き流していたら話は終わってくれた。ラッキー。
必要事項だけ言ってくれる先生で助かったな。
エマ先生が教室から出ていくと、すぐに騒がしくなる教室内。囲まれそうな予感がしたけど、それよりも早くケイが俺の腕をとり一緒にいた三人を連れて教室を抜け出すことに成功。
廊下では相変わらずの視線を感じるも、詰め寄られることはないみたいだった。
「ねえ二人共、エマ先生に後で来いって言われてなかった?」
「あー、」
「そうだっけ?」
しらばっくれる俺をケイは無言で見てくるけど、言いたいことは分かる。行かないの?行かない。と無言の会話。
「じゃあ僕もいいや」
「後で怒られても知らないぞ」
「その時は一緒に怒られようねー?」
「え、説教はヤだよ」
「えー?」
「てゆーか紹介してくれるんじゃなかったの?」
ケイの友達なら、俺だって仲良くしたいと思わないこともない。
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