3 シルバー

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あの女子が、俺がまだ部屋にいるにも関わらず眠ってしまった(まあ自分のせいなんだけど)せいで、そこから俺は転移で直接自分の部屋へと戻った。だって鍵とか空けっぱなしになるしな。 その気になればこんな部屋の鍵なんてちょちょいのちょいだけど、歩いて戻るのももう面倒だから転移しました。 部屋に戻ってすぐ風呂場へ直行。だって汗でベタベタする。後でもう一度入るかもだけど、俺お風呂好きだから。ちなみに水浴びとか川遊びも。 「……ふー」 ささっとシャワーを浴びて、時計を見たら九時を少し回った頃。魔法で身体の水分を軽く飛ばして、制服じゃなくて私服に着替える。 まあ、そろそろ頃合いだな。 私服の時には常に持ち歩いているウエストポーチを左側の腰にくくりつけて、ついでにエイルとリーアの魔力が寮にないことを確認して、俺は転移魔法を詠唱破棄した。 慣れた転移の感覚を全身で感じ、目を開けると景色は一変……というほど変わりはない。俺の部屋と似通った殺風景な部屋、ただ違うのは明らかにこっちの部屋の方が広い。ずりぃわマジで。贔屓贔屓。 てか、あれ?いないじゃん……って思って気配を探ってみると、どうも入浴中みたいだった。あいつが風呂から上がってくるまでソファーでくつろぐ。テーブルに置いてあった二学年の教科書を読みながら。
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