1152人が本棚に入れています
本棚に追加
/138ページ
「お前が貴族の餓鬼とか、今じゃ笑いもんだよな」
「自分でも笑えるもんな」
「ケイラー・ヴィストン見るまで、すっかり忘れてたけどなあ」
安心しろ、本人ですら忘れてたから。
だからって何が変わるわけでもあるまいに。ティナですらあんな感じなんだから、あんまり関係ないのかもしれないけどな。
「……あ、つかよ、あのエイルとリーアっつー餓鬼って、」
「ああ、総帝と闇帝だろうな……やっぱ分かる?」
「何度か遭遇してんだろ。俺は人の顔も魔力も覚えんのは得意だぞ」
「人をズボラみたいに言うんじゃねーよ」
俺だって何となくは覚えてたわ!まさか同い年で、しかもこんなとこで会うなんて思わねえだろうが。そもそも顔なんて見えてなかっただろ。
「仲良くなっちゃった」
「随分嬉しそうに言うじゃねえか」
「うん」
友達だもん。もう。
しょうがないじゃん?
「……バレんなよ?」
「努力はするよ」
ちょっとはスリルある方が楽しいだろ?バレない自信とかないし、どうなるかなんて分かんないけど、楽しいことは大好きよ。なんでも楽しくしちゃうところも性分だ。
よく愉快犯って言われるけど、知るか違うわ。
俺の今の友好関係狭いんよー?これ以上友達いなくなったらぼっちになっちゃう。……別にいいか。
最初のコメントを投稿しよう!