1 入学、そして再会

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さっそくエイルが切り出してくる。 大したことじゃないんだけどね?とケイが前置き。そう、別に大したことじゃない。 ちらりとケイの方を見て、目が合う。それから同じタイミングで三人を見た。 「さっき、赤の他人だって言ったんだけど」 「実は正真正銘、僕達双子の兄弟なんだ」 「「「・・・・・」」」 「「ねー?」」 口を半開きにして、なんとも間抜け面の三人。 しばらく沈黙が続いたかと思うと、ティナの耳をつんざくような叫び声が部屋中に響き渡った。 「きききっ、兄弟!?」 「うん」 「ふふふっ、双子だと!?」 「うん、一卵性」 「はああぁぁぁぁぁぁ!?」 ティナうるさい。 別に大したことじゃないって言ったのに。 「・・・驚いたな」 「・・・だね。じゃあ、アイもヴィストン家の?」 「そうだよ。五歳まではね」 「五歳まで・・・?」 「うん。五歳の誕生日に捨てられたから、もうヴィストン家とは関係ないよ」 あの日に俺は死んだことになってるし、戸籍もなくなってる。それでも今こうやって学園に通えるのは、まあ大人の汚い事情ってやつだ。 何故か暗い顔の三人に、俺は明るく笑って見せた。 「気にしなくていいよ。もう十年も前の話だし、親代わりの人にここまで育ててもらった。何より・・・」
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