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─────ノーマ学園。
小中高の一貫校であり、そこに通うのは将来を約束されたエリート達ばかり。もちろんそのエリートの幅はピンからキリまで存在するものの、世界有数の学園として名を轟かしている。
そんなノーマ学園高等部は今日、入学式だ。
新入生は椅子に座らせられ、その話を延々と聞かされている。
俺、アイラー・エルセイナもその一人だ。
入学式、といってもここは小中高一貫の学園なのでほとんどはその持ち上がり。外部からの編入は全体の一割にも満たないらしい。
なので顔見知りの連中のなかで編入生はとてもよく目立つらしい。
そう、説明で聞かされてはいたんだけど。
「・・・・・・」
思ってた以上に、なんだか見られてる。
こうして学園長や来賓の話を聞いている間もだ。悪意のある視線じゃないからいいものの、見られること自体あまり気分のいいものではない。
視線をこっちから向けると、物凄い勢いで逸らされる。そこまで酷い顔をしているつもりはなかったけど、そんな反応をされるとさすがに傷付く。
おかしいなあ。
俺は、愛されるために生まれてきたのに。
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