1 入学、そして再会

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「これから実技なんかの授業も増えてくるから、そのうち見られるよきっと」 「楽しみにしてよーっと」 「あっ、そうだ!今度はアイの番!話聞かせてよ!」 ちょっと分かりやすすぎるくらいの話題転換だな。笑っちゃいそうになったんだけど。ケイは嘘がつけないんだ。 でもそうだよね。 きっと国家機密レベルの秘密なんだろうと想像はつく。あんな立場じゃしょうがない。 「俺の話かあ」 「なんでもいいよ。家はどんなところにあってとか、育ててくれたのはどんな人だとか」 どんなことでも、ケイは知りたいと言った。 俺のことだから。どんなに小さくて些細なことでも、それでもいいからと。 だって本当なら、ずっと隣に居るはずだった。 同じものを見て、聞いて、感じて、育って。この年になってもずっと同じ場所で生きていくと思ってたんだから。その気持ちは俺にも分かる。 だから応えよう。ケイがそう望むなら。 「家はね、自然に囲まれた場所にある。俺達の家しか回りに建物はないよ。学校も店とかも」 「不便じゃない?」 「そう思ったことはないかな。慣れだよ慣れ。家はそこまで大きいわけじゃないけど、人がたくさんいる」 「家族の人?」 「皆他人だけど、似たようなものかな」
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