スニーカーチョコの神様

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わたし、食べたっけ? まぁいっか。 口の中へ放り込む。 我ながらめちゃくちゃ上手にできてるじゃない。 甘いけどちょっとほろ苦くて。 目を閉じて、自分で自分の作ったチョコを堪能していたら、唇に柔らかい感触がした。 パッと目を開けると、栄田がわたしにキスしていた。 「ちょっ、何すんのよっ。」 ドンっと胸を押しやったら少しよろけたけど、すぐ立て直した。 「俺もチョコ食いたかったから。」 「だ、だからって、キ、キ、キスすることないじゃないっ。」 「くれなかったじゃん。」 「だ、だからぁ、アンタなんかにやるチョコなんて……」 「だったらこういう方法しか……」 思い付かなかった……と、栄田は一粒チョコを摘まんでわたしの口の中に入れ、また唇を重ねてきた。
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