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…ぃっ…ぉい…おいっ!
「…なんだ、煩わしい。」
「なんだはないだろ!仕事中に寝ているお前を起こしてあげた俺の優しさが分からんのか!」
私の目の前にいるこの男は同じ研究所で働く岡井。名前は忘れた。
ボサボサでここいらでは珍しい黒髪の持ち主だ。確か日本人だったかな?
「ったく、お前には呆れるぜ。」
「なら、構わなければいいだろう。」
ヤレヤレとため息をつくこの男には大して興味が無い。
故に名前も忘れてしまった。
「そういう訳にもいかんだろ?同じ職場で働く同士なんだから。」
「同士じゃない。お前は私の部下だ。」
そう。この男は私より年下の部下だ。
優秀な私とコイツとでは天と地程の差がある。
「へいへい。お前ももう少し上司らしいとこ見せてくれませんかね?さっきも所長に怒られてたくせに。」
「…?…なんの事だ?」
…………
「…またか。」
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