1.○○○○に遭遇してしまった日

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 「柚葉もはーやくーー!」と叫びながら喜々として某アイスクリームショップに駆け込む姿に、遥か後方で親友が微妙に顔をひきつらせガックリと項垂れていたことなんて  ――――当然知る由もなかった。    ◇ ◇ ◇ 「んーっ、おいひーっ!」  好物をゲットできたことによって一変して上機嫌となり、そのまま踊るように公園の一角に足を踏み入れる。  ……いや、もとい、本当に踊りながら歩いていた。  しかも食べながら。  アイス一本でこうも変われるのか、とゲンナリ後からついてきている親友の苦笑にはもちろんお構いなしである。
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