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「あーーーーのねえっ!」
これまた何度目かの同じ応答にとうとうしびれを切らし、呆れたように、だが妙な迫力でもって詰め寄ってやる。
10センチ以上も低い位置から凄まれたところで怖くも何ともないだろうが。
「柚葉が自信ないってんなら世の中の女の子みーんな一歩も動けないんだよ? その辺わかってる? ん!?」
「だ、だからそれ大げさって……」
「いーーーや! そうなのっ!」
とりあえず試みたであろう反論も容赦なくバッサリ切ってやる。
「学年は一緒、部活も一緒、おまけにキレイ! 他のコたちから見たらずいぶんいいポジションにいるわけだよアンタは! これで動かないなんてチョー贅沢だよ? いくら沖田くんがモテるって言ったって――」
「『言ったって』?」
「そ……そんなの関係ないんだって! とにかくどーんとぶつかってみ?」
「……」
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