1.○○○○に遭遇してしまった日

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 寝耳に水とはまさに今みたいな状況をいうのか、と呆然のあまりどうでもいいことすら頭をよぎっていく。 「ま、待って……。え? ……って何? そんなん今まで一言も――」 「うん。話したこと……ない」  悪いと思っているのだろう。  次第にうつむき加減になっていく柚葉。 「なっなな何それ! なんで? 今まで秘密に……なにゆえに!?」 「ご、ごめん」 「……」  まさか『親友だと思ってたのは自分だけ』というパターンだろうか。  この衝撃は、悪いがかなりデカい。  ――が!  「いや、いやいやいや! いい! 今は、置いとく!」  これしきのことで凹んでなどいられない。  親友を幸せに導くために超えなければならない試練が用意されているなら、そんなものの一つや二つ軽く跳び超えてみせようではないか。
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