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ただいま。
玄関から小さく声が聞こえると同時に、私は、キッチンから駆け出て行った。
「お帰り、冠くん」
笑顔で迎えに出てきた私に、彼は、少し驚いたような面持ちになる。
そしてそんな彼に、私は続けた。
「ごめんね、冠くん」
「えっ……?」
「もう、安奈ちゃんたちの事は、頼まれない限り何もしないことにしたよ」
だが、まだ驚きと不安をない交ぜにしたような彼に、
私は、「だから」と続ける。
「これからのお休みは、また冠くんだけと一緒」
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