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しかし、
「大丈夫。今年だけは、早出を条件にマネージャーに頼み込んで
残業ナシにしてもらうから。
それに安奈ちゃんも、張り切って協力するって言ってくれてるし」
しかし、これを口にして、私はハッとある事を思いだした。
「ねぇ、冠くん。ちょっと話が変わるけど、響くんから何か聞いてない?」
しかし「えっ?」とキョトンとする彼に、私は淡く苦笑を返した。
「実はね、やっぱり安奈ちゃんたち、ダメになっちゃったらしくてね」
「そう、なんですか……」
どうやら初耳だったようで、彼が小さく言葉を詰まらせる。
そして、少し複雑な面持ちになった彼に、私は静かに言った。
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