第2章 犬も食わない

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それでも彼女が、週末全部を安奈さんたちのために使っているわけではない。 二日の内、ちゃんと一日は僕と一緒に過ごしてくれる。 しかし、 「ねぇ、冠くん。もし私が料理苦手だったら、好きじゃなくなっちゃう?」 たった今、すごく甘い空気の中でキスが始まったばかりなのに それの合間に、ふっとそんな事を聞いてくる。 「そんな事ないですけど……」 「けど?」 いつもは、キスが始まると直ぐに可愛く蕩けてくれるのに、 なんかこのところは、エッチの間もどこか上の空。 そして、 「ナッちゃん」 「ん?」 「その話、後じゃダメ?」
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