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それでも彼女が、週末全部を安奈さんたちのために使っているわけではない。
二日の内、ちゃんと一日は僕と一緒に過ごしてくれる。
しかし、
「ねぇ、冠くん。もし私が料理苦手だったら、好きじゃなくなっちゃう?」
たった今、すごく甘い空気の中でキスが始まったばかりなのに
それの合間に、ふっとそんな事を聞いてくる。
「そんな事ないですけど……」
「けど?」
いつもは、キスが始まると直ぐに可愛く蕩けてくれるのに、
なんかこのところは、エッチの間もどこか上の空。
そして、
「ナッちゃん」
「ん?」
「その話、後じゃダメ?」
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