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10話 MLV
普段は他人の言うことに従わないマサトだったが両親を見つけ出すことができる千里眼を得るために空理の元で修行の日々を過ごす。
高次元空間を認識するためには瞑想のレベル(メディケーションレベル)を表すMLVを高める必要があるのだという。
マサトは先天的にMLVが高く、高次元空間でも人の姿を保ったままその空間をある程度認識できる。
小太郎と小次郎は高次元空間を認識できず地面を這うように移動するスライムのままだった。
しかし戦闘能力やそのセンスに優れたところがあり、修行に励むことでONIを倒せるとまではいかなくても対人間戦においては圧倒的に優位になる可能性があると空理がいう。
それから数日が経って、小太郎と小次郎はスライムのゼリー状から変化を遂げ4足歩行の小動物の姿になり少しずつ高次元空間を認識することができるようになった。
その頃マサトは遥か遠くを見渡せるようになり、高次元空間の中で見た目だけではなく見えない情報の意図をほんの少しだけ理解できるようになっていた。
空理がいうにはONIは高次元空間の中で情報の意図をも簡単に見通すため、ONIに攻撃を仕掛けようとする人間の軍の司令塔などがどこにあるのかすぐにわかり、そこを叩くのだという。
ONIにとっての人間は、人間にとっての蟻のようであり、邪魔ならば高次元空間で叩いたり踏んづけたりする。
それが人間がONIに気絶させられる理由の一つだと空理は言った。
ある日マサトは体得しつつあった千里眼で世界中を見渡していると、遠くの大陸で両親らしき2つのスライムを発見する。
その周囲にはたくさんのスライムがいて、マサトがその情報の意図を収集すると、そこは悪いONIたちの巣窟になっている地域で、そこでは人間が家畜のように集団で飼われていた。
マサトの両親もその中に囚われているイメージが浮かんで見えた。
マサトは空理にONIを倒す方法はないか教えてくれるように懇願するが、空理は自分自身には戦闘能力がなく高次元空間での戦闘に関して教えられることは基礎的なことに限られることを伝えた。
その上で空理は高次元空間でもONIに勝つことは困難であり、戦闘を仕掛けようとする情報の意図を知られた時点で命を落とす危険が高いとマサトらに忠告する。
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