旅立ち

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「ひ、酷い・・・悪魔の所業よ!」 「何とでも言うが良い、くっくっく」 バターを塗った所にドラゴンの肉と様々な香辛料で作ったソーセージを挿み、再び火の魔法でそれを炙る。 「はっはっは、しっかり焦げ目が付いて来たぞ」 「や、やめてぇ・・・それ以上炙ったら焦げちゃう!」 そしてソーセージの上に特製チリソースと玉ねぎのみじん切りを乗せる。 「どうだ!楽しみにしていたコッペパンがホットドックになっていく様は!悔しいか!?」 「くっ・・・」 先生の口からは涎がぽたぽたと垂れている。 「止めろ止めろと言いながら、体は正直なようだな」 「こ、こんな物・・・」 「さぁ!喰らうが良い!」 さっと先生の前にホットドックを置く。茶番はここまでだ。 「この特製ソースの作りか「企業秘密です」・・・」 「それじゃ先生、茶番にまで付き合ってくれてありがとうございました」 「良いのよ、私も楽しかったし、たまには遊びにいらっしゃいな」 「校医として、それは大丈夫なんですか?」 「ここに運ばれてくる人なんてめったに居ないもの。大体は回復魔法とかで何とかなっちゃうし、ぶっちゃけ暇なのよ」 「機会があればまたお世話になりに来ます」 医務室を出て寮の部屋に戻った。 「お帰りなさいませ、昨夜はお楽しみでしたね」 「はぁ・・・」 如何にも疲れてますよオーラを出して溜息をついた。 「湯浴みの準備が整っております」 「おお、気が利くじゃないか」 「後ほど背中を流しにまいります」 「じゃあ、お願いしようかな」 俺の言葉かその現象か、どちらが早かっただろうか、エイコのメイド服がパンッ!と言う音と共にはじけ飛んだ。床に粉々になったメイド服がぱらぱらと落ちて行く。 「え?なにそれ?どう言う仕組み?」 「ついにお夜枷を言いつかりました・・・」 言いつけてねぇし。 「さぁ、若く瑞々しいエルフの体を余す処無くご堪能下さい」 両手を広げて迫りくる下着姿のエイコ。 「まずは前菜として私の下着をご賞み゛」 俺の手刀がエイコの脳天を捕えた。 「脱ぐな、頼んだのは夜枷じゃなくて背中を流すだけだ」 エイコは叩かれた所を撫でながら、少し考えて頷いた。 「そう言うプレイで御座いますね?頑丈さには定評がございます」 その定評は体面ではなく、精神面の頑丈さではないだろうか?
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