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「弟は無理でも、ホームステイとかなら一緒に暮らせるだろ。」
それは考えてなかったな。だけど俺を連れて行っていいのだろうか?
「完全に、足手まといにしかなりませんよ?」
「大丈夫だ、戦闘は俺とカイとアランがやる。お前とアスは後衛待機だ。」
しかし、明日には回復魔法とかサポート魔法が有るが、俺には何もない。
「いつ出発するんですか?」
「早ければ明日、遅くてもあと3日後の朝には出なきゃならねぇな。都合よく馬車が有れば乗って行けるんだが。」
「それじゃ二日後の昼まで待ってください!」
「何だ?二日後に何かあるのか?」
「それまでに体力を付けて、自分で歩けるようになって見せます。」
「無理すんなよ、体力何て一朝一夕で付くもんじゃねぇんだから。」
だがその不可能を可能にするのが神のくれた力だ。
鍛えれば鍛えただけ、それはつまりどんなに無理をしてもその無理をした分だけ力が付く。
体力も例外じゃない。
「できます。今だってもう立って歩けるくらいにはなったんです。」
「マジかよ・・・、若さってすげぇな。」
若さのせいではないが、そう思ってくれるのであればわざわざ修正する理由はない。
神様から力を貰ったなんて言ったら、どうなるか判ったもんじゃない。
「で?これからトレーニングか?」
「はい、それでお願いが有るんですが。」
「OK、俺が鍛えてやる。頑張って皆を驚かせてやろうぜ!」
サムズアップでにかっと笑って答えるライザ。
「特訓の時は俺の事を師匠と呼べ、それ以外の時はお兄ちゃんで良いぞ。」
自分でお兄ちゃんと呼べとは、厚かましいとか思ったが、一応恩人なので声に出すのは控える事にした。
「よし、それじゃ特訓を始めよう。」
「オス!師匠!」
「じゃあまずは、腕立て伏せ100回からだ。」
さっき40回も出来たんだ、100回位できる!!
「お、おお・・・マジでやり切りやがった・・・。」
「ぜぇ、ぜぇ・・・つ、次は・・・。」
「よし、腹筋も100回行ってみるか!」
この男は100と言う数字しか知らないんじゃないだろうか?
とにかく俺は、腹筋を開始した。勿論100回に到達する前に腹筋がつった。
「だ、大丈夫か?」
「い、痛い・・・。すごく。」
「ま、まぁ大体100って事にして、少し休憩しようぜ。」
結局87回でダウンしてしまった。
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