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「我れは、
明日、この地を離れ、
旅を続けなくてはならない。
菖蒲殿を
連れて行きたいものじゃ。」
「え?
私は、
あの向こう岸に見ゆる、
屋敷の長者の家に、
もうすぐ嫁ぐ身ゆえ……。」
「許嫁か?」
「はい……。」
「その許嫁殿を好いているのか?」
「分かりませぬ……。
逢うた事が無いゆえ……。」
「顔も知らぬ相手か?
ならば、
このまま、
我妻として、
着いて来ぬか?」
菖蒲は、
思わず頷いた。
何故だか断る事なく……。![image=504190424.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/504190424.jpg?width=800&format=jpg)
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