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「帰るなよ。………俺、おはなみ知らねーんだ。」
「なんでそこで落ち込む。」
うつむいた俺を見て、兄ちゃんは溜め息をついた。
「夏兄も春兄も、きょーみないって言うし。ケイ姉はなんかキゲンわりーし。俺、おはなみ教えてもらった事がない!」
「はぁ………そんな事か。」
そう言って兄ちゃんは立ち上がった。
「じゃ、行くか。」
「どこに?」
「お花見、にな。」
「本当か!?」
兄ちゃんはだまって歩き出す。
返事くらいしろよな。
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