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まだ書いていない言葉が残っていた。
最後の一枚を手前に寄せて一呼吸つく。
この言葉を書いていいのか迷うのだ。女の子の顔がちらつく。
彼に二度と会うつもりはない。もう一度、自分に誓ってペンを握った。
最後の一枚に「好きだった」そうゆっくりと書いた。
ひどい言葉で埋められたアルミ箔を丸めて灰皿に乗せていく。
チョコレートの上に銀色の丸い塊がいくつも重なっていく。丸いチョコレートとアルミの塊が灰皿の中でこちらを見ているような気持ちになる。
途中から別れの儀式のように感じていた。
最後の一枚をどうしても丸めることが出来ない。
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