第三章 サクラ

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「ねぇ、私行きたくない。」 私は、母さんに相談した。 学校の事や習い事、そして、ソラとダイチのこと。 母さんは私の話を真剣に聞いてくれた。 ひととおり聞いたあと静かな声で話始めた。 「サクラが行きたくないなら、私は日本に残っても良い。 お父さんは少し渋るかもしれないけど、学校があるといえば、卒業までは待ってくれると思う。 卒業したら一人暮らしでも何でもすれば良い。 でもねサクラ。私はサクラも一緒に行って欲しい。 分からず屋と思うかもしれない。 身勝手だと思うかもしれない。 だけどねサクラ、私もお父さんももう少しサクラと一緒に居たいの。 サクラが行きたくないっていうのもわかる。 でも、サクラがソラ君やダイチ君と一緒に居たいって気持ちと同じぐらい私もサクラと一緒に居たいの。 無理にとは言わないから、少し考えてみてね。」
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