駆けるさくら

6/6
前へ
/12ページ
次へ
「じぃじ、ばぁば、お待たせ!」 きちんと靴を並べてきたのだろう。 さも、褒めてとばかりに雄太がやってくる。 少し遅れて息子と嫁の静香さん。 季節は動く。 でも、もう少し春を感じていたい。 散り行く桜のように、名残惜しみながら、去り行く春を噛み締めたいのだ。 そう、せめて庭の桜が散るまでは……。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加