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奏が泣きそうな声で、
「檸檬ちゃんまだ焼けない、お客さん待ってるよ」
檸檬も疲れ切った表情で、
「まだ・・無理・・私・・限界」
「檸檬ちゃん、頑張って」
「・・限界・・無理」
蜜柑の横で檸檬も倒れてしまった。
「えぇえええ!檸檬ちゃん大丈夫、ねっ!・・お客さん・・どうじよう」
呆然としている奏にお客さんが、
「まだ出来ない?」
「・・すこ・・エグ」
奏は泣き始めてしまった。
「申し訳ございません。本日分の数がなくなってしまいましたので、終了とさせて頂きます。コヒーはまだ沢山ありますので、ゆっくりしていって下さい・・奏さん、ありがとうね、奥で休んで」
「・・はぃ・・エグ」
「泣かないの・・奏さんが悪い訳でないから・・ねっ」
優しい笑顔で、奏を見送った。
しばらくして、檸檬の母親と檸檬姉の林檎、花梨、葡萄が現れた。
みんなで、食事に行こうということだ
「でもキッチンの片づけが残っているので、私たちは遠慮させて頂きます」
「蜜柑さん・・どこのキッチンが汚れてるの・・出かける前に片付けなきゃ」
「奥のキッチンです。お構いなしに行っちゃって下さい」
「奥って・・汚れてた?・・林檎」
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