距離の壁

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ピンポーン♪ 「要~!寒いから鍋やろうぜ、鍋!武藤も連れてきた」 「ヒデの奴まだ帰らないんだろ?」 従兄弟の亮と、ダチの武藤だ。 俺が一人で寂しがってるとでも思ったのか? 「悪いけど俺、明日までに提出のレポートで忙しいから。帰った帰った!」 門前払いにしてやった。 俺は今、虫の居所が悪いんだよ。 やっと静かになったかと思えば、隣の部屋から騒ぎ声が響いてくる。 アイツら……。 『お前ら!今日が何の日か分かってて邪魔しに来やがったな?』 『まーまー。俺らが帰ってから思う存分イチャついてくれよ』 『亮ちゃんったら!武藤先輩、お鍋の材料たくさん買ってきてくれてありがとうございました』 …………会話ダダ漏れ。
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